Spirit of Hokule'a
ハワイ、ニュージーランド、イースター島を頂点として結んだ約3400万平方キロメートルの海域は、「ポリネシアン・トライアングル」と呼ばれています。かつてポリネシア人の祖先たちは、この海域に点在する島々を、カヌーに乗って、海図もコンパスも使うことなく、自由に行き来していたといいます。「ホクレア号」は、そんな祖先たちの建造技術と航海術を再現した古代式航海カヌーです。
建造の目的
調査・研究目的から、ハワイ人のアイデンティティの象徴へ
古代式の外海航海術を駆使して、太平洋に散在する島々にたどり着き、定住を始めたというポリネシア人起源・拡散説。その科学的な立証を主な目的に建造された古代式の航海カヌーが「ホクレア号」です。ハワイ語で“幸せの星(Hokule'a)”と名づけられたこの航海カヌーは、古代ポリネシア人がハワイ諸島を発見した当時の形状を模し、天体を読み、波や風を感じ、海洋生物と語り合う、伝統的な航海術“スターナビゲーション”によって針路を決定します。1976年のハワイからタヒチへの初航海以降、現在までの航路距離数は10万マイルを超えました。そして、この30年間の航海の実績は、ハワイ社会の西洋化によって忘れかけられていたポリネシアの文化とアイデンティティ復興の象徴ともなっているのです。 |
古代式航海カヌーは、食料貯蔵庫もある大型のもの。
古代ポリネシア人たちは、移住先で植樹する食用植物や家畜を乗せて旅する航海術も持っていた。 |